・氷河期世代の試験の1次試験は倍率が高くて、なかなか突破できない
・面接試験に進んだとしても、うまく対応できるか不安・・・
・氷河期世代の試験もあと2年。なんとしても合格する秘訣を知りたい!
氷河期世代向けの公務員試験も毎年倍率が高く、挑戦を続けながらも、そのような悩みや不安、あせりを感じている人も多いでしょう。
しかし、試験開始から3年が経過し、確実にライバルは減り、難易度も下がってきています。
対策をしっかり講じれば、合格に近づける状況になっています。
逆に、闇雲に進めてしまえば、他の受験者同様に高い倍率に跳ね返されかねません。
そこで、この記事では、残り2年となった氷河期世代の試験をなんとしても合格したい人のために、氷河期世代の公務員試験に向けた効果的な対策を具体的に解説しますので、ぜひ最後まで読んでください。
- 氷河期世代の公務員試験の合格をたぐり寄せるための秘訣【効果的な教養対策と面接での3つの準備】
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氷河期世代の公務員試験の合格をたぐり寄せるための秘訣【効果的な教養対策と面接での3つの準備】
今回の記事では、次の順で説明していきます。
(今回の記事)
1.第1関門の「教養試験」の突破方法
2.最大の難所「面接試験」のための3つの準備
効果的な教養試験対策で第1関門を確実に突破する
氷河期世代の公務員試験の流れ
まず、公務員試験の流れを確認します。
氷河期世代の公務員試験の一般的な流れは、次のようになっています。
試験全体を通しては、
・最終的に面接試験が最も重要です。
・ただし、教養試験をクリアしないと次に進めません。
つまり、教養試験の対策に、まずは力を入れなくてはいけません。
難易度の傾向(国家公務員試験の1次試験通過状況)
国家公務員試験の1次試験の通過状況を分析します。
・2020年度は、40題のうち33~28問が正答最低ライン、つまり7割から8割以上を正解しないと1次試験は合格できない状況 でした。
・2021年度は、問題のレベルが変わったかは定かではありませんが、40題のうち、25~18問が最低ライン、つまり6割から5割程度まで正答最低ラインが下がりました。
・2022年度は、29~20問が最低ラインでしたので、7割から5割程度。やや上昇した結果ですが、試験の区分では引き続き低下したところもあり、区分によっては差異が出ている印象です。
初年度に比べると明らかに難易度が下がっている傾向があります。チャンスはめぐってきます。
(2020年度)
↓
(2021年度)
↓
(2022年度)
(3か年推移)
おすすめの教養試験対策方法
お伝えしたように、1次試験の通過ラインは、教養試験対策をしっかりすれば、対応可能なレベルになってきています。
忙しい社会人の対策は、時間の拘束がなく、家計にもやさしい通信講座をメインにすることをオススメします。
ただし、通信講座のみに依存せず、通信講座を学習のベースとして理解を進め、演習は問題集で進める形がベストな進め方です。
試験対策スケジュール
忙しい社会人は、効果的な学習計画を立てることが重要です。
試験時期から逆算し、長期目標と短期目標を設定し、学習時間を確保するための計画を作成しましょう。
対策スタートは半年前を目安としつつも、早ければ早いに越したことはありません。
目標とする試験までの時間を確認して、早速、取りかかりましょう。
■試験対策スケジュール
(参考記事)
「もう時間がない」と諦めるその前に
>>【1か月でも希望アリ!】公務員試験を最短の勉強時間で合格する方法
2023年度の試験日程(主なもの)
(就職氷河期世代試験)
団体名 | 試験名称 | 申込期間 | 1次試験 |
国 | 就職氷河期世代 | 7/19~7/28 | 10/29 |
東京都 | 就職氷河期世代採用 1類B 就職氷河期世代採用 3類 |
8/10~8/21 | 10/22 |
神奈川県 | 就職氷河期世代(選考) | 6/30~7/14 | 8/14 |
横浜市 | 就職氷河期世代 | 7/13~7/14 | 9/24 |
愛知県 | 社会人を対象とした試験 | 7/27~8/8 | 9/17 |
名古屋市 | 就職氷河期世代 | 7/4~7/31 | 9/24 |
大阪府 | 社会人等35-49 | 7/10~7/24 | 8/27 |
福岡市 | 就職氷河期世代 | 5/1~5/18 | 6/18 |
それぞれの団体の試験日程は例年同じ時期になることが多いので、翌年度の試験を考える場合は、参考にして対策スケジュールを立てましょう。
対策期間別の時間数イメージ
対策期間に応じた時間の使い方を知ることで、計画的な学習が可能になります。
自分のスケジュールに合わせて、合格に向けた時間配分を考えてみてください。
360時間を前提とした場合、対策期間別のイメージは次のようになるでしょうか。
やはり半年より短くなると、なかなか日々の勉強時間が厳しくなることがわかります。
そういった意味では、一般的に「半年前から対策をしましょう」と言われるのも、妥当な線なのかもしれません。
通信講座との組み合わせにおすすめの問題集(試験種類別)
通信講座と組み合わせ、演習を行う問題集としておすすめのものの一部を試験種類別に紹介します。
試験種類は、受験先の受験案内で確認してください。
基礎力系試験対策
◆実務教育出版「社会人基礎試験早わかり問題集」
4択形式で社会人基礎試験に忠実に対応している唯一の問題集だと思います。巻末に過去の受験者から集めた復元問題もあり、リアル度は高く、「必携」の1冊といっていいでしょう。
◆実務教育出版「速攻の時事」
時事は最新に対応したものが必要です。この本は、過去の傾向もしっかりおさえてあります。「ニュースは見ている」という方でも、意外と漏れていることもありますので、読んでおいた方が間違いがありません。
上級試験対策
◆実務教育出版「地方上級教養試験 過去問500」
持ち運びは難しいですが、じっくりと取り組むには十分な一冊です。
初級試験対策
◆実務教育出版「地方初級教養試験 過去問350」
サイズが大きくて持ち運びは難しいですが、じっくりと取り組むには十分な一冊です。
◆実務教育出版「高卒程度公務員完全攻略問題集」
項目ごとに、「最重要テーマ」、「基礎問題」、「実戦問題」の順になっていて、読み進めやすい仕様です。
最大の難所「面接試験」を突破するために必要な3つの準備
第一関門の教養試験をクリアすることができたなら、面接試験もなんとか突破して最終合格を勝ち取りたいものです。
しかし、氷河期世代の面接試験は通常の社会人試験より倍率が高く、簡単ではありません。
倍率は高いですが、面接試験は、事前準備さえできていれば、合格は大きく近づきます。
具体的には、今回お示しする3つの準備ができれば合格確率は上がりますので、ぜひ参考にしてください。
個別面接の流れを知る
個別面接試験は、他のどの公務員試験でも実施されています。
面接官は、あなたの過去の行動や考え方を知りたいと思っています。
評価項目に基づいて、どのような質問が出る可能性があるかを考え、準備しておきましょう。
最近は面接のウエイトが高まっているため、1受験者あたり30分程度、又はそれ以上の時間を使って、しっかりと面接を行うことが多くなっています。(面接官を変えて複数回行うこともあります。)
面接官の人数、面接時間、質問の順序、質問内容、面接カードの項目、面接会場のレイアウトなどは、団体によって同じというわけではありませんが、基本的な流れは大きく変わらないはずです。
そこで、今回は、よくある個別面接の流れの一例を示します。
【個別面接の流れの一例】
・入室、着席
(ドアをノック)
お入りください。
失礼します。受験番号2022の●●です。よろしくお願いいたします。
よろしくお願いします。どうぞ、お掛けください。
・アイスブレイク
今日は会場まで何時間かかりましたか?
【ポイント】緊張をほぐすための質問です。面接官も評価などしようと考えていないので、ありのまま、普段の自分らしく話しましょう。
・趣味・特技
面接カードに沿って聞いていきますね。趣味はキャンプなんですね。どのくらいの頻度で行くんですか?
【ポイント】話を通して、コミュニケーション力があるか、日ごろの行動力があるか、その人の性格がどうかといった評価につながる可能性もありますが、基本的にはアイスブレイクに近い質問のため、深く考えず答えましょう。
・職歴確認
職歴について、これまでどんなことをされて、今とどんなことをされているか、簡単に教えていただけますか?
【ポイント】必ず聞かれる質問ですので、簡潔に答えられるように準備しておきましょう。
・志望動機
なぜ今回、公務員試験を受験されたのですか?やってみたい仕事はありますか?
【ポイント】面接の核心ともいえる「志望動機」に関する質問です。最も時間をかけて考えておかなくてはいけません。(対策は後で説明します。)
・資格等
資格ではないようですが情報系の勉強をされているようですね?
【ポイント】資格が条件となっている一部の職種でなければ特に必須の保有資格はありませんが、逆に他の受験者との差別化を図るチャンスの項目とも言えます。
・苦労したこと
これまで仕事をされた中で、「これは大変だった」ということはどんなことでしたか?
【ポイント】直接的にこう聞かれることはないかもしれませんが、職歴の話の中で、この要素は大抵聞かれます。
・工夫したこと
これまでの仕事の中で、「これは自分なりに工夫した」という内容を教えていただけますか?
【ポイント】これも、さきほどの「苦労したこと」と並んで、まず聞かれる項目です。
・人間関係
これまでの職場で人間関係が大変だったことはありますか?どう乗り越えましたか?
【ポイント】これも直接的というより、職歴の話の流れで聞かれるでしょう。苦労したこととも重なりますが、対人関係に絞った質問です。
・終了
以上で面接は終了になります。ありがとうございました。
ありがとうございました。失礼します。
※詳しい面接想定質問は、次の記事を参考にしてください。
面接の評価項目は、どのような質問とつながっているか
以上が、個別面接の一般的な流れです。
これらの質問は、その答えを評価に結び付けるためにしています。
面接試験には面接官が共通して用いる評価項目が必ずあります。
これも団体により微差はありますが、おおむね次のような項目になるでしょう。
「誠実な対応、行動への責任、公務への使命感、堅実さ」といった点を評価されます。
【どのような質問から評価されるか】
・まずは志望動機です。どのくらいの使命感をもって公務員になろうとしているのかを評価されます。
・「苦労したこと」などの行動事例からも、使命感を評価されます。
前向きにチャレンジするか、考えを自ら出し行動を起こすか、といった点を評価されます。
【どのような質問から評価されるか】
・基本的に「苦労したこと」、「工夫したこと」などの行動事例から評価されます。
「組織の中で円滑な関係が構築できるか、住民に対し丁寧な対応ができるか」といった視点を評価されます。
【どのような質問から評価されるか】
・人間関係に関する行動事例などの質問から評価されます。
「創造性、分析力、論理性」といった点を評価されます。
教養試験でいい点を取ることとは違う頭の使い方ができるか、特に、答えのない新たな課題に対応する力を持ち合わせていることが求められます。
【どのような質問から評価されるか】
・「工夫したこと」などの行動事例から評価されます。
・資格等におけるスキルの状況も、ここに大いに加味されます。
【どのような質問から評価されるか】
・面接全般のやりとりから評価されます。
面接試験に向けて、どのような準備をすべきか
面接試験で何が質問されるか、それがどのように評価されるか分かったと思います。
やるべき3つの準備は、次のとおりです。
1 志望動機をしっかりと考えること(整理すること)
「志望動機」は、面接試験の中でも最も重要です。
公務員試験に取り組む上で、一番最初に整理しておかなければならない事項とも言えるかもしれません。
民間企業ではなく公務員を目指すのは、なぜなのか。
これまでの人生をじっくりと振り返って、自分が社会とどうかかわりたいか、公務員として何がしたいかということに向き合ってください。
模範解答などなく、それぞれの言葉での「熱のこもった答え」がいかにできるかが、面接官の印象を左右し、合否を決めます。
2 職歴などにおける過去の行動事例を整理すること
行動事例は、さきほどの志望動機とは違って、冷静に整理する必要があります。
それは、自分の取ってきた、良い行動事例を最大限思い出して、伝えるためです。
かといって、120%を目指してはいけません。それは、「ウソ」になります。いかに良い点を取りたいからと言って、根も葉もないエピソードを作ってはいけません。
自分の良い点を最大限伝えるためには、戦略が必要です。
さきほど書いた評価項目と質問の関係性を踏まえた上で、自分の行動事例で当てはまる点を思い出して整理しておく。
質問に応じて、それを披露していくことなります。
場合によっては、過去に実際行動ができていなかったなら反省でも良いと思います。
「これまではうまくできなかったが、それを反省して今後はこうしたいと思っている。」という話し方も、誠実さがあってよいかもしれません。
いずれにしても、「あらかじめ思い出して整理しておく」ことが重要です。
また、整理したら第三者に確認してもらうことも一つの方法です。
(行動事例(コンピテンシー)についての記事はこちら)
3 情報系スキルアップに取り組んでおくこと
志望動機の追求と行動事例の整理が、面接準備における2つの大きな項目です。
しかし、これらは他の受験者も同様に取り組んでいるので、なかなか確実な差はつかないかもしれません。
そこで、もう一つ、事前に準備でき、確実に加点要素となるのが情報系スキルアップです。
現在の行政機関に最も求められている「情報に関するスキル」を持っていることをアピールすれば、明らかな違いを生み出せます。
資格を持っていれば、なおさら評価は高いでしょう。
仮に学習期間が終わっていなくても現在進行形で勉強している、ということで評価してもらえることもあります。
そのくらい、現在、情報系スキルのインパクトは高いです。
例えば、こんな面接評定になることもあり得ます。
他が同等の状況なら、これだけで合格を引き寄せる決め手となるでしょう。
【情報系スキルは面接での評価アップ要素になる可能性大】
(おすすめの情報系スキル)
●チャットGPTなど生成AIを使いこなすスキルのプロンプトエンジニアリングのスキルが注目度急上昇
●AI資格なら、まずはG検定、上位はE資格
●ITパスポートもまだまだ歓迎される
●時間的余裕があれば、基本情報技術者試験にチャレンジしたい
面接時に資格取得や受講完了までできていれば望ましいですが、現在勉強中という話をできるだけでも印象・評価は違ってくると思います。
【参考】生成AIを活用した面接練習
生成AIを活用した面接練習は、リアルな状況をシミュレートする上で役立ちます。
試験前に何度も練習を重ねることで、本番の面接により自信を持って挑むことができるでしょう。
最近話題のChatGPTなどの生成AIを活用して、次のようなプロンプト(指示文)を入力すれば、面接練習のようなやりとりができます。
【プロンプト(指示文)の例】
あなたは公務員試験の面接員です。
面接試験の場であるとの想定で、私が民間経験を持つ社会人として公務員に適しているかを判断するために、様々な質問をしてください。
(やりとりのルール)
・質問は具体的なものとすること。
・最初に1つ質問をすること。それに対する私の回答に対して、さらに詳しく聞きたいところを何度も深堀りの質問を最低5回すること。
・私が回答するまで次の質問などは書かないこと。
(質問の例)
・組織やチームのなかでどのような役割を任されていましたか?
・組織に貢献したエピソードを聞かせてください。
・組織やチームをまとめた経験を教えてください。
・これまでで最も難しかった決断を挙げてください。
・コミュニケーションに苦労した出来事はありましたか?
・複数の仕事を同時に進めなければならない時、どのように進めましたか?
まとめ
以上、氷河期世代の公務員試験の合格をたぐり寄せるための秘訣を書きました。
ここに書いた対策を実践できている人は、なかなかいません。
逆に言えば、対策を実践できれば、合格確率はかなり高まるでしょう。
効果的な教養対策と面接の準備を万全に整えて挑戦しましょう。
計画的な学習で、合格を手に入れることができることを願っています。
頑張ってください!