急速に進んでいるDXやAI時代の到来で、間違いなく行政の世界も変わっていきます。
こうした変化と公務員、ひいては「公務員試験」も全く無関係ではありません。
つまり、高まる行政の「情報人材」のニーズに応えれば面接試験での大きな差別化につながって、合格を近づける方法になるはずです。
でも私は、情報はほぼ初心者だけど大丈夫かなぁ。
情報系スキルアップの方法は、次のとおり初心者が取り組めるものから、AIなど新しい分野のものまであります。
(おすすめの情報系スキル)
●行政職場ならITパスポートを持っていれば十分歓迎される
●時間的余裕があれば、基本情報技術者試験にチャレンジしたい
●AI資格はコスト面と相談しながらになるが、取り組めれば貴重
この記事では、社会人向け公務員試験での面接対策として、また入庁してからも有効な情報系スキルアップについて書いていきます。
行政での情報系スキルのニーズ
世の中は今、IT人材を求めており、需要過多の状況は続いていきます。
これは行政の世界も同じです。
さらに、人工知能(AI)が人類に代わって主役になる「シンギュラリティ」は2045年とも言われています。
総務省の「自治体におけるAI活用・導入ガイドブック」によると、先行団体におけるAI導入事例も、始まってきていることが分かります。
アイデアとAIスキルを使って、社会課題を解決できます。そんな風に世の中の役に立てるなら、やりがいはありますよね。
外部人材を高い報酬で採用したり、専門業者への委託が行われますが、行政の仕事の中身は行政職員でしかわからないところもあり、行政内部とエンジニアをつなぐ職員が必ず必要となってきます。
ある程度の情報系スキルをもっている公務員がいれば、両者を理解できる存在として、重宝される状況になっています。
公務員試験での活用
以上、情報スキルには期待が高まっているため、公務員試験の面接試験でアピールすることができれば、プラスに働く可能性は十分にあります。
面接試験は、志望動機と過去の行動事例から見るコンピテンシーが重要であることは基本ですが、それらに差異がない場合、情報系スキルが差異を際立たせてくれるものとなる、というのがこのブログで言いたいポイントです。
例えば、面接で「AIプログラミングを学んでいます」と話せれば、次のような面接評定表になるでしょうか。
特記事項に記載されて、判定が一段階上がる可能性も十分にあります。
【難易度別】公務員試験にも役立つ情報系スキルアップ
前置きが長くなりましたが、ここでは、取り組みやすく公務員試験に役立つものを紹介していきます。
【難易度:易しい】ITパスポート
IT系の資格体系は、次のようになっています。
(ITの資格体系)
ITパスポート(iパス)は、ITに関する基礎的な知識が証明できる国家試験です。
基礎的過ぎて、持っていても仕方がないのではないか?と思う人もいるかもしれませんが、
現状、ITパスポートは意外と評価されます。
ITパスポート試験の年間応募者数等
リスキリングの活発化を受けて、初心者がまず取り組む試験として急増しています。(令和4年度はさらに伸びています。)
誰でも合格できるわけではない難しさも評価の上でちょうどよく、
特に行政職場では、これを持っているだけでもまだまだ歓迎される状況です。
試験対策本体の大きな負担にもなりませんので、最低限、これは取って面接に挑んでいただきたいと思います。
合格率:50%前後
難易度:易しい
おすすめの学習方法の1つがスタディングのITパスポート試験講座です。
コストも安いため、初心者は、参考書を使って進めるより効率的でよいと思います。
【難易度:やや難】基本情報技術者試験
基本情報技術者試験は、IT を活用したサービス、製品、システムやソフトウェアを作る人材に必要な基本的知識、実践的な活用能力を持つことを証明する国家試験です。
ITパスポートに比べて、かなり難易度は上がりますが、評価も格段に上がります。
合格率:20~30%
難易度:やや難しい
こちらも、おすすめの学習方法の1つがスタディングの基本情報技術者試験講座です。
この講座のいいところは、公務員試験対策の「社会人経験者合格コース」受講者であればスキルアップ割行制度が適用されて安く受講できるところです。
【難易度:易~かなり難】AIに関する資格
(AIの資格体系)
AIの資格体系は新しく難易度も明確ではありませんが、一般的には次のとおりです。
難易度
(日本ディープラーニング協会が実施)
・G検定:やや難
・E資格:難
(AI実装検定)
・B級:易
・A級:難
・S級:かなり難
(AIが学べるおすすめのスクール3選)

AIを学ぶことのできるスクールは、数多くありますが、今回ここでは、公務員試験の勉強と並行して進めやすい
・オンライン学習できるもので、
・国の教育訓練給付金を使ってお得に学べるスクール
を3つ選定しました。
(さきほどの資格レベルで言えば、やや難~難あたりになります。)
特に、教育訓練給付金を使えるかどうかは、割と高額なAIプログラミングスクールに申し込む上で重要な助けになると思います。
<給付金でお得に学べるおすすめのAIプログラミングスクール>
サポート |
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AIコース8週間プラン |
通常 →給付金50% →給付金70% |
2か月 | |||
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機械学習講座+深層学習オンライン講座 |
○ 通常 約29万円 →給付金50% →給付金70% |
3か月 | |||
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Aidemyプレミアムプラン |
△ 通常 約53万円 →給付金50% →給付金70% |
3か月 |
※当該コースは受講費用の50%の給付金が支給されます。雇用保険の被保険者となる就職をした場合は更に20%追加給付があります。(公務員への就職は20%は対象外です。)
給付金については、ホームページ等で、必ず最新の情報をご確認ください。
教育訓練給付金は、公務員になってしまうと活用することはできません。
そういった意味では、転職活動中に活用しておきたいところです。
1位:TEC ACADEMY(テックアカデミー)
「テックアカデミー」は、短期間でAI(人工知能)の構築に必要な機械学習・ディープラーニングを学べます。
(テックアカデミーの特長)
・週2回マンツーマンでのメンタリング
・毎日15〜23時のチャット・レビューサポート
・全員が実務経験3年以上の現役エンジニア
・チャットによる質問にも、サポート時間内に現役エンジニアが即対応
(AIコース)
人工知能に関するスキルを習得
・プログラミング
・機械学習
・評判分析
教育訓練給付金をうまく使えば、10万円程度あればAIを学ぶことができる。これは相当お得ですね。
2位:AIジョブカレ
「AIジョブカレ」で学べば、AIを実務で使えるようになります。
(AIジョブカレの特長)
・実践に近い状況をサンプルデータを使用
・AIの未経験者でもAIを実装できるようなカリキュラムを用意
・講座修了後も知識アップデートを支援
(機械学習講座)
データの前処理、計算ロジックやモデルの設定、Pythonライブラリを使った人工知能の実装・評価、チューニングまでを一人でできるようになります。
(ディープラーニング講座)
ディープラーニングの原理から実装・チューニングまで実務で使うために必要な全ての工程を体系的に学べます。
比較的低コストに加え、講習終了後も引き続きフォローがあるのがいいですね。
3位:Aidemy(アイデミー)
「Aidemy」(アイデミー) は、完全なプログラミング初心者から研究者にまで対応した幅広く優良なコンテンツを提供しています。
(アイデミーの特長)
・講師がマンツーマンで、一人ひとりの学習進度に合わせてサポート
・受講期間内であれば、画像認識・自然言語処理・AIアプリ開発等の講座からさらに学習したい講座を自由に追加受講することができる。
・SaaS型AI学習サービス「Aidemy」会員登録者数 55,000名突破
(AIアプリ開発講座)
画像認識を利用した機械学習を用いてWebサービスを作成する講座です。データの取得から、機械学習アルゴリズム、Webアプリの実装までの流れを学ぶことができます。
なんといっても業界最大手ですから、信頼は抜群です。本格的にやりたい人には最もオススメです。
スキルアップに着手する時期
公務員試験の各種対策と並行してどう進めるか。
学習期間は2、3か月以上は必要となります。(ITパスポートは最も短期間で学べます。)
教養試験対策などが本格化してくると、なかなか手が取れない状況にもなってくるでしょう。
そういった意味では、試験の日程を見据えて、こうしたスキルアップの取組は、比較的早い段階から、先に着手しておくのも大事かと思います。
■試験対策スケジュール
●2023年春シーズン試験目標の方
→対策を始めるべき時期が過ぎています。
対策を急ぎましょう。
●2023年秋シーズン試験目標の方
→対策を始めるべき時期までまだありますが、
今から始めればアドバンテージになります。
また、この時期をスキルアップに充てても有効です。
(試験シーズンの確認はこちら)
面接試験に自信を持って臨むためにスキルアップを
今回は、公務員試験の面接試験での秘策としての情報系スキルアップを紹介しました。
初心者の私でも取り組めそうなものがあったわ。まず、ITパスポートかな。
この機会にステップアップを考えてみるのもいいかな。
面接での確実な加点要素となるため、面接試験に自信を持って臨むためにも、ぜひ取り組んでいただきたいと思います。