公務員試験の採用予定数と合格者数の差は何?
試験実施状況で確認してみる
試験実施状況を見ていると気づきますが、採用予定数と合格者数は、大抵、イコールではありません。
実際に社会人経験者試験と就職氷河期世代試験の2021年の結果を見てみましょう。
(社会人経験者試験2021)
(就職氷河期世代試験2021)
(※詳細は各実施団体のホームページで確認してください。)
「合格者数ー採用予定数」がマイナスになっているところも、わずかにありますが、多くの試験実施団体が「合格者数ー採用予定数」がプラス、つまり、採用予定より多く合格者を出しています。
(昨年度は特に、特別区で大幅な差が生じていました。)
採用予定数と合格者数の差の理由
この採用予定数と合格者数の差は、なぜ生じているかというと、「合格しても辞退する人が一定数いるので、それを見込んで多く合格を出している」のが実態のようです。
その見込み方は、過去数年の辞退した状況を参考にしているとか、合格者の面接の状況を見て辞退しそうかどうかを個別に見ているとか、様々であるようです。
過去を調べて、例えば毎年、多めに合格者を出しているといった傾向があれば、同じように扱われる可能性もあるのではないでしょうか。
また、他の理由としては、コロナ対応など突発的な事案で業務量が増加して、年度の途中で、来年度の人員体制の計画を変更するというケースもあるかもしれません。
受験案内などで、採用予定者数が少ないのを見て、「これは無理だな」と諦めてしまうのではなく、過去の傾向を踏まえて、実際の合格者数を想定し、ポジティブに受験を検討してみる価値はあると思います。