税理士など士業から公務員への転職をめざすための試験対策
世間では、質問に答えて自然な言葉で文章を生成できる「チャットGPT」が話題になっていますね。
本当に幅広い質問に対応でき、いよいよAI時代が近づいていることを感じている人も多いようです。
AI時代といえば、数年前に示された「AIによる代替可能性」が頭に浮かびます。
これは、2015年に公表された野村総研とオックスフォード大の共同研究ですが、中でも士業は次のような見方をされていました。
士業 | AIによる代替可能性 |
行政書士 | 93.1% |
税理士 | 92.5% |
弁理士 | 92.1% |
公認会計士 | 85.9% |
社会保険労務士 | 79.7% |
司法書士 | 78.0% |
弁護士 | 1.4% |
中小企業診断士 | 0.2% |
この評価が正しければ、AI時代には、士業が今のまま生き残るのは、かなり難しいということになります。
これまでは、資格を取って、「公務員から士業」を目指す流れは多くありましたが、今後は、逆の「士業から公務員」という流れも増えてくるかもしれません。
そこで、今回は、税理士など士業から公務員への転職について書いていきます。
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AI時代の士業の仕事がどうなるか
さきほども書きましたが、AI時代では、士業の仕事がAIに取って代わられる可能性は高く見積もられています。
例えば、次のような記事を見ても、士業の将来について、少なくとも今のままということはまずなさそうです。
AI時代では、士業の仕事のうち、単純作業が自動化され、人でなければできない業務へ特化が進むと予測されています。
士業から公務員になるのは有利か?
士業から公務員試験を受ける場合、有利なのでしょうか?
一概には言えませんが、士業と行政職の親和性が高いのはあると思います。
法律知識や税務知識、中小企業診断の知識などは、行政で生かそうと思えば生かせる部門は多くあります。
もちろん、正規の公務員試験を受けなければなりませんので、その上でということになりますが、面接試験などでアピールすれば、その資格について評価されることは間違いありません。
公務員試験はどのように進むのか
社会人向け公務員試験の流れ
社会人向け公務員試験の一般的な流れは、次のようになっています。
試験全体を通して、最終的には面接試験が最も重要ですが、教養試験をクリアしないと次に進めない仕組みとなっているところが特徴です。
教養試験をクリアしても、面接試験で半数がふるい落とされるので結構シビアな試験になっています。
なお、給与面は決して高いとは言えないので、理解しておきましょう。
(東京都パンフレットより)
戦略なくして合格なし
試験の多さや倍率などを見て尻込みした方も、いるかもしれません。
しかし、受験する人の全員がものすごく対策をしてきているわけではありません。
誰でも申し込んで受験できる試験ですので、様々な受験者がいて、この倍率です。
ノー勉で挑もうという人も一定割合いますが合格確率はほぼゼロですので、その分、倍率は下がると考えることはできます。
また、「闇雲に教養試験の勉強ばかりしている」、「大手予備校任せで勉強している」といった人がほとんどですが、それぞれ弱みを抱えています。
こうした層より前に出るには、差別化を図る戦略を持てるかどうかです。
戦略に沿った対策を進めることができれば、合格がグッと近づくはずです。
第一関門の教養試験対策で息切れしないように、全体の対策を早い段階から考えておくことが大事です。
試験対策スケジュール
社会人公務員試験の試験スケジュールと対策期間の目安を、整理しています。
対策スタートは半年前を目安としつつも、早ければ早いに越したことはありません。
目標とする試験までの時間を確認して、早速、取りかかりましょう。
AI時代到来前に有利な状況を生かして合格を勝ち取りましょう
以上、税理士など士業から公務員への転職をめざす人のための試験対策について書いてきました。
現状では、まだまだ士業の資格は行政にとって魅力的であり、面接試験まで進めば、合格に有利に働くでしょう。
AI時代が到来すれば、一気に業態転換の波が押し寄せても不思議ではありません。
時代の変化を見据えて、公務員への転職を目指すことを決めたなら、試験対策に取り掛かりましょう!