社会人基礎試験(職務基礎力試験)対策におすすめの勉強方法

・社会人向けの公務員試験で用いられる「社会人基礎試験」って難しいの?

・社会人基礎試験と職務基礎力試験は違うもの?

・社会人基礎試験攻略のためのおすすめの勉強方法を知りたい!

 

公務員を目指す社会人の方のこうした悩みを解決するため、今回は、社会人経験者採用・就職氷河期世代対象の公務員試験の第一関門である「教養試験」で用いられることの多い「社会人基礎試験」の内容とおすすめの勉強方法について、説明していきます。

 

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社会人基礎試験とは

社会人基礎試験は、公益財団法人日本人事試験研究センターが社会人向けの公務員試験用に提供している試験です。

社会人基礎試験は、「職務基礎力試験」と「職務適応性検査」で構成されます。

公益財団法人日本人事試験研究センターのパンフレットでは次のように記載されています。

職務基礎力試験

公務に必要な基礎的な知的能力の検証を目的とする試験で、受験者が仕事をしながら受験することを考慮し、受験のための特別な準備が必要のない内容

●問 題 数:75題
●形  式:4肢択一式
●解答時間:90分
●分野構成

「社会的関心と理解について問う分野」
新聞、ニュースなどで採り上げられる国内外の重要な出来事を関心をもって把握していれば解答できる問題、様々なニュースを理解するために必要となる基本的な知識を問う問題、地方自治に関する基礎的な知識を問う問題

「言語的な能力を問う分野」
日常目にするような日本語の文章や語彙、用法、漢字、簡単な英文や英語の用法等の理解を問う問題

「論理的な思考力を問う分野」
与えられた文章やグラフ、表などから、論理的に考察することにより正答を導き出す問題

 

職務適応性検査

社会人の職務、職場への適応性(職務への対応、人間関係等)の観点から受験者の性
格傾向を把握し、面接や採用に当たっての必要な情報を提供
●質問項目数:150項目
●形式:4件法(「当てはまる」、「やや当てはまる」、「あまり当てはまらない」、「当てはまらない」の四つのうちから一つを選ぶ形式)
●回答時間:20分

 

つまり、職務適応性検査は「適性検査」で、面接などへの参考資料となる程度のものであるため、実質的な試験は「職務基礎力試験」です。

 

職務基礎力試験の説明には、「受験のための特別な準備が必要のない内容」とあり、そういった意味では大卒程度の試験と比べれば取り組みやすく、難易度はそれほど高くない試験とは言えます。

ただし、当然事前に準備した方が良い結果を得られることは間違いないため、具体的な勉強方法を次に書いていきます。

 

社会人基礎試験(職務基礎力試験)対策におすすめの勉強方法

1回の挑戦で確実に合格するために

民間の労働市場が好転しているため、公務員の競争倍率は下がっています。

つまり、このチャンスを生かして、1回の挑戦で確実に合格したいところです。

逆に、1年に1回の試験を失敗してしまえば、(志望先を絞っている場合、)次の年まで待たなければならないため、1年の間で競争環境が変わるリスクもあります。

 

第一関門の教養試験対策に、問題集だけの学習で合格してしまう人も中にはいますが、確実な合格を求めるなら、通信講座と問題集の両方を活用した方が失敗がありません。

 

 

 

コストとパフォーマンスが異なるため、長所・短所はそれぞれありますが、バランスのいいオススメ講座をいくつか紹介していますので、自分に合ったものを検討して、確実に合格をめざしましょう。

 

 

教養試験対策にオススメの通信講座

スタディング

【市役所・社会人経験者合格コース 約8万円、(コーチング 約18万円)】 
続けやすさ実感度94.3%。最新のAI問題復習機能など様々な機能を使ってスキマ時間で学習可。合格者の声も毎年多数掲載。
【面接相談・模擬面接・書類添削受け放題コース 4.4万円~
【面接・論文総合コース 2.4万円
面接試験、論文試験対策に特化したコースも用意しているので、自分に合った活用もできる。

 

【新設】スタディング(SPI&SCOA、BEST型)
SPI&SCOA、BEST型公務員試験コース 約4万円(教養のみ:約1万円コーチング:約12万円)
SPI、SCOA、職務基礎能力試験(BEST)対応のコースが新設!教養試験対策のみのコースなら約1万円のお得なコースもあり。

 

アガルート
【教養型コース 約15万円】

 公務員講座として実績十分。教養型を活用すれば比較的低コストで社会人試験にも対応可。

 

LEC 
【経験者採用専願コース 約21万円】

 

 

 

スタディングは、次のとおり「基本・演習講座」で、計60時間の設定です。

 

スタディングは、圧倒的な安さだけでなく、タイムパフォーマンス的にも最も優秀な講座の一つと言えるでしょう。

 

 

効率的な進め方はいくつかありますが、ここでは大きく2つ紹介します。

効率的な進め方の例(1)

効率的な進め方の例の1つめは、

通信講座を2回やった上で、問題集に取り組み、再度通信講座で理解度を確認し、問題集の演習で仕上げるやり方です。

この流れで進めれば、早い段階で通信講座を活用して基本の理解を先行して進めておくことができます。

 

1.通信講座(1回目) 60時間

2.通信講座(2回目) 30時間(倍速視聴)

3.問題集 120時間

4.通信講座(3回目) 30時間(倍速視聴)

5.問題集 120時間

 

効率的な進め方の例(2)

効率的な進め方の例の2つめは、

通信講座を1回やった上で、問題集に取り組み、再度通信講座で理解度を確認し、問題集の演習で仕上げるやり方です。

問題集に早めに取り組むことで、理解度を早めに確認でき、その後の進め方に柔軟性を持たせることもできます。

 

1.通信講座(1回目) 60時間

2.問題集 120時間

3.通信講座(2回目) 30時間(倍速視聴)

4.通信講座(3回目) 30時間(倍速視聴)

5.問題集 120時間

 

以上が効率的な進め方の例になります。

 

「社会人基礎試験」におすすめの問題集

社会人基礎試験におすすめの問題集は次のとおりです。

◆実務教育出版「社会人基礎試験早わかり問題集」★★★★★

4択形式で社会人基礎試験に忠実に対応している唯一の問題集だと思います。巻末に過去の受験者から集めた復元問題もあり、リアル度は高く、「必携」の1冊といっていいでしょう。

 

◆実務教育出版「速攻の時事」★★★★☆

時事は最新に対応したものが必要です。この本は、過去の傾向もしっかりおさえてあります。「ニュースは見ている」という方でも、意外と漏れていることもありますので、読んでおいた方が間違いがありません。

 

高橋書店「7日でできる!公務員試験 最新時事」★★★★☆

こちらも時事ですが、「7日でできる」というタイトルどおり、ささっと進めます。時間のない方には合っていますし、時間のある方も仕上げ的に読むのに、ちょうどいいと思います。

 

◆実務教育出版「無敵の文章理解 メソッド」★★★★☆

文章理解は、対策なしでもできそうな気にもなりますが、テクニックがあります。解くための戦略=テクニックがしっかり詰まっていて、まさに無敵になります。

 

エクシア出版「畑中敦子の社会人採用 数的処理ザ・ベスト」★★★★☆

数学に苦手意識がある方は難しいと思いがちな数的処理ですが、解法さえ分かればむしろ得点源になると言われています。この一冊は、わかりやすく導いてくれます。

 

対策期間別の時間数イメージ

なお、360時間をどのくらいの期間で行うかは、人によって違うと思いますが、対策期間別のイメージは次のようになるでしょうか。

やはり半年より短くなると、なかなか日々の勉強時間が厳しくなることがわかります。

そういった意味では、一般的に「半年前から対策をしましょう」と言われるのも、妥当な線なのかもしれません。

 

※これより短い時間で対策を進めたい人は次の記事を参考にしてください。

koumuin-ouen.hatenablog.com

 

 

2023年度の試験日程(主なもの)

(社会人経験者試験)

団体名 試験名称 申込期間 1次試験
特別区 経験者採用 6/22~7/13 9/3
神奈川県 中途 6/30~7/14 7/28ほか
横浜市 社会人 6/22~7/19 9/24
愛知県 民間企業等職務経験者対象
(4月募集)
3/29~4/21 5/21
愛知県 民間企業等職務経験者対象
(7月募集)
7/27~8/8 9/17
名古屋市 職務経験者 7/4~7/31 9/24
大阪府 社会人等26-34 8/3~8/28 10/1
福岡県 民間企業等職務経験者 7/10~7/21 8/20

 

就職氷河期世代試験)

団体名 試験名称 申込期間 1次試験
就職氷河期世代 7/19~7/28 10/29
東京都 就職氷河期世代採用 1類B
就職氷河期世代採用 3類
8/10~8/21 10/22
神奈川県 就職氷河期世代(選考) 6/30~7/14 8/14
横浜市 就職氷河期世代 7/13~7/14 9/24
愛知県 社会人を対象とした試験 7/27~8/8 9/17
名古屋市 就職氷河期世代 7/4~7/31 9/24
大阪府 社会人等35-49 7/10~7/24 8/27
福岡市 就職氷河期世代 5/1~5/18 6/18

 

それぞれの団体の試験日程は例年同じ時期になることが多いので、翌年度の試験を考える場合は、参考にして対策スケジュールを立てましょう。

 

■試験対策スケジュール

 

 

 

 

ブログ筆者紹介:おりーぶ


●元行政経験者で、人事・採用関係などに精通。

●公務員を目指す社会人に有益な情報を提供するべく、2021年3月にブログを開始しました。