社会人経験者採用・就職氷河期世代対象の公務員試験の第一関門である「教養試験」。
第一関門にして、最も対策に苦戦するところです。
そこで、今回の記事では、教養試験の対策におすすめの問題集・参考書を紹介します。
◼️記事の内容
1.社会人向け公務員試験の流れを知る
2.受験したい団体の試験内容をチェック
3.【この記事のメイン】おすすめの問題集・参考書
4.試験全体を見通した合格戦略の必要性

●元行政経験者で、人事・採用関係などとの親交もあり。
●公務員を目指す社会人に有益な情報を提供するべく、2021年3月にブログを開始しました。(守秘義務に影響しない範囲で書いていきます。)
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社会人向け公務員試験の流れを知る
社会人向け公務員試験の一般的な流れは、次にようになっています。
試験全体を通して、最終的には面接試験が最も重要ですが、教養試験をクリアしないと次に進めない仕組みとなっているところが特徴です。
自分の希望する受験先の試験がいつあるのか、必ず把握して、逆算したスケジュールで対策を練っていきましょう。
一般的には、半年以上前から取り組みたいとされていますが、試験の難易度や対策方法によっても変わってきますので、自分なりの対策計画をまずは立てましょう。
■試験対策スケジュール
●2023年春シーズン試験目標の方
→対策を始めるべき時期が過ぎています。
対策を急ぎましょう。
●2023年秋シーズン試験目標の方
→対策を始めるべき時期までまだありますが、
今から始めればアドバンテージになります。
また、この時期をスキルアップに充てても有効です。
(試験シーズンの確認はこちら)
受験したい団体の試験内容をチェック
社会人を対象とした教養試験の種類は3種類ある
試験勉強を開始する前に、試験内容をチェックしましょう。
社会人対象の公務員試験では、受験先によって、教養試験の内容は大きく3種類に分かれます。
問題集・参考書もそれによって変わりますので、必ずチェックしましょう。
・問題文は短めで、問題数は多い。
・短時間で多く解答するようになっていて、スピードが問われる。
・内容は、時事、言語、数的推理などで構成。
・大卒程度試験などに比べて、少ない勉強期間で対応できるよう作られている。
・いわゆる大卒程度の試験で、難易度は最も高い。
・出題範囲は、大きく2つの分野から、幅広く出題される。
・1つは、社会科学、人文科学、自然科学のいわゆる「知識分野」。
・1つは、数的推理、判断推理、文章理解、資料解釈などの「知能分野」。
・準備は、「①基礎力系」に比べて、格段に必要になる。
※ただし、新卒の試験と違って「専門試験」、つまり、行政・法律・経済分野に特化した試験についての学習は不要。
・いわゆる高卒程度の試験で、難易度は大卒程度よりも易しい。
・出題範囲は、「知識分野」と「知能分野」から幅広く出題される。
・準備は、「①基礎力系」より必要になる。
具体的には受験案内などで確認
受験を考えている団体の試験内容が3種類のうちどれかを、まず把握しましょう。
最終的には、受験を考えている先のホームページで、必ず試験内容をチェックしてください。
試験実施計画や受験案内に書いてあります。
(国家公務員であれば人事院、都庁・道庁・府庁・県庁や政令指定都市の市役所職員であれば各都道府県、政令指定都市の人事委員会などのホームページになります。)
なお、傾向としては教養試験の内容変更は多くはないため、早めに準備を開始するには、過去の試験情報も参考になります。
社会人経験者試験
就職氷河期世代試験
おすすめの問題集・参考書
試験内容の確認ができたら、問題集・参考書を見ていきましょう。
①『社会人基礎試験』
②『教養試験(上級)』
③『教養試験(初級)』
の順に、それぞれオススメの本を書いていきます。
①「社会人基礎試験」対策のオススメの問題集・参考書
◆実務教育出版「社会人基礎試験早わかり問題集」★★★★★
4択形式で社会人基礎試験に忠実に対応している唯一の問題集だと思います。巻末に過去の受験者から集めた復元問題もあり、リアル度は高く、「必携」の1冊といっていいでしょう。
◆実務教育出版「速攻の時事」★★★★☆
時事は最新に対応したものが必要です。この本は、過去の傾向もしっかりおさえてあります。「ニュースは見ている」という方でも、意外と漏れていることもありますので、読んでおいた方が間違いがありません。
◆高橋書店「7日でできる!公務員試験 最新時事」★★★★☆
こちらも時事ですが、「7日でできる」というタイトルどおり、ささっと進めます。時間のない方には合っていますし、時間のある方も仕上げ的に読むのに、ちょうどいいと思います。
◆実務教育出版「無敵の文章理解 メソッド」★★★★☆
文章理解は、対策なしでもできそうな気にもなりますが、テクニックがあります。解くための戦略=テクニックがしっかり詰まっていて、まさに無敵になります。
◆エクシア出版「畑中敦子の社会人採用 数的処理ザ・ベスト」★★★★☆
数学に苦手意識がある方は難しいと思いがちな数的処理ですが、解法さえ分かればむしろ得点源になると言われています。この一冊は、わかりやすく導いてくれます。
②「教養試験(上級)」対策のオススメの問題集・参考書
◆実務教育出版「地方上級教養試験 過去問500」★★★★★
サイズが大きくて持ち運びは難しいですが、じっくりと取り組むには十分な一冊です。
◆実務教育出版「新スーパー過去問ゼミ6」★★★★★
公務員試験対策で最も支持があり常に進化し続ける超定番シリーズです。教養試験対策のため、「社会科学」、「人文科学」、「自然科学」、「判断推理」、「数的推理」、「文章理解・資料解釈」の6冊が対象になります。
③「教養試験(初級)」対策のオススメの問題集・参考書
◆東京アカデミー「オープンセサミシリーズ参考書」★★★★★
初級は高卒程度ですが、昔の教科書を引っ張り出してくる余裕はありません。このオープンセサミシリーズは、広い範囲を5冊にまとめてくれています。独学の場合、まずは、ここから、という「必携」の参考書5冊です。
◆成美堂出版「最新最強の地方公務員問題 初級」★★★★★
まだ昔の勉強の記憶がある方は、こちらを選んでもいいと思います。また、さきほどのオープンセサミシリーズをやって、あとはこちらに移行する(持ち歩いたりする)のもありかもしれません。項目ごとのポイントが2ページずつ、きれいにまとまって、頭に入りやすいようにできています。
◆実務教育出版「高卒程度公務員完全攻略問題集」★★★★☆
項目ごとに、「最重要テーマ」、「基礎問題」、「実戦問題」の順になっていて、読み進めやすい仕様です。
◆高橋書店「初級 地方公務員 過去問ベスト」★★★★☆
「7日でできる」というタイトルどおり、時間がない方には合っています。時間のある方も仕上げ的に読むといいと思います。
◆実務教育出版「地方初級教養試験 過去問350」★★★★★
サイズが大きくて持ち運びは難しいですが、じっくりと取り組むには十分な一冊です。
以上、問題集・参考書として、おすすめのものを紹介しました。
(独学での勉強法の参考本はこちら)
(そのほか楽天ブックスでお探しの場合はこちら⇒楽天ブックス)
試験全体を見通した合格戦略の必要性
市販の問題集を使った「独学」だけで最終合格できれば、最も理想的ですが、なかなか難しいところもあります。
ま最終合格に向けて、教養試験対策だけでなく様々なことを検討することが必要です。
試験全体の戦略なくして合格なし
最初にも試験の流れを説明しましたが、今回紹介した教養試験対策のほか、公務員試験は、論文試験、面接試験などもあります。
それら全てをクリアしなければ、公務員になることはできません。
闇雲に進めては、最終合格をつかむ確率は低くなります。
まさに、「戦略なくして合格なし」です。
合格戦略は次の5つのポイントからなります。
問題集もその一部です。
全てをやり遂げれば、合格はグッと近づくはずです。
合格への戦略を知りたい方は、次の記事に5つのポイントを書いていますので、
参考にしてください。
問題集をしっかり解いて合格を
今回は、社会人・就職氷河期世代対象の公務員試験におすすめの問題集・参考書を紹介しました。
合格戦略では、教養試験対策で、通信講座との組み合わせに問題集・参考書は必要となってきます。
しっかり、問題集を解いて、試験日には自信を持って挑めるよう頑張りましょう!